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DB短編小説
セルお料理ゲーム

最終更新日:2003/12/26

 

 
シェフ姿のチャンピオンセル
力で勝負を決めるなどつまらんと料理対決をもちかける。
「料理で私を満足させることができたらお前たちの勝ちだ」

「さあいよいよ始まったセルお料理ゲーム!果たして無名の選手たちはセルを倒すことができるのか!?実況は予定ではセルゲームの実況をすることになっていた私がミスターサタンとともにお送りします。解説席の天下一アナさん?」
「はい!こちらはわたしとゲストのピッコロさんで解説していきます。それでは挑戦者の紹介です。まずはZチームリーダーの孫悟空選手です。なぜか魚屋スタイルですね。ねじり鉢巻きと長靴がポイントでしょうか。続いて孫悟飯選手。おふくろ割烹着が実にかわいらしいです。そしてベジータ選手はクールな表情にフリフリピンクエプロンがなんとも言えないミスマッチ!しかしとっても似合っていますね。最後はトランクス選手です。一見普通の格好ですが背負った剣をどうするのかが気になるところです!以上4名でスペシャルランチを作っていただきます。それでは始めてください!」

それぞれが料理を一品ずつ作りランチを完成させる予定だったのだが、Zチームは一か所に集まっている。
「ここはセルにオラたちのチームワークをみせるんだ!みんなで一品すげえのを作るんだ」
「貴様と協力なんかするか!しかしどんな料理になるか興味がある。今回だけだぞ!」
「父さんと修行した一年が役に立つわけですね?相性バッチリです!」
「こんなとこで嘘つくんじゃねえ!」
「僕もみんなのフォローができる料理を作ります」
「何さりげに俺たちの料理がやばいみたいな言い方してるんだ!!料理は俺の得意分野で…ブツブツ…」
「んじゃ御互いの動きをよくみてやんだぞ!」

こうして作戦会議も終わりそれぞれが料理を作り出した。
「ミスターサタンいかかでしょうか。彼らの腕前は?」
「まったくなっちゃいないね。包丁の握り方もまったくしろうとだ。いまどき両手で包丁握ってふるふるしてるやつがいるなんて、やれやれ。」
「おや?トランクス選手包丁を使うのを断念したようですよ。背負った剣を…おおっとすごいです!あっという間に大きな魚が三枚おろしに!」
「ま…まあまあかな…」
「ベジータ選手は動きが早すぎてよく見えませんね。あっ笑っています!高笑いです!!」
「どういうことでしょうピッコロさん。」
「やつは料理に関してはNo.1だという絶対の自信がある。おおかた自分の料理でセルがひれ伏す想像でもしているんだろう…。今やつに何を言っても聞こえない。」
「あんまりかかわりたくないですね。実況のセルアナ(略)さん他の選手はどうですか?」
「はい!先程からリーダーの孫悟空選手が見当たりません。どうしたのでしょう。孫悟飯選手は、朝起きたら台所でトントンと野菜を切っているお母さんオーラを出しています。割烹着はだてじゃなかったようです!あったかい気持ちになります」
「お母さん子ならでわの技ですね。果たしてセルに通じるでしょうか。ピッコロさんは孫悟飯選手に釘付けなのでコメントできません」
「あっ今!今孫悟空選手現れました!!材料をとりに行っていたようです!いや、もう調理してきたようです」

「よーしみんなそろそろ合体だ!」

料理を隠すように集まり合体させている。
「貴様のその馬鹿でかい料理の下に置いたら俺様のスペシャルなのが見えないだろうが!」
「しかたねえな…じゃ上乗せればいいだろ?」
「お父さん…僕の乗りきらないみたいだから別の食器使うね…」
「トランクスなにしやがる!?」
「料理は見た目も大事なんです!」
「ちくしょう!こにくい演出しやがって」

「完成です!今、完成しました!!私達も解説席に戻りたいと思います」
ジョ〜〜〜ンと銅鑼がなる。

「これよりチャンピオンセルが試食をします!」
「やっとできあがったか…どれ……なにっ!?」
「おおっとチャンピオンセル顔色が変わったー!」
「あの料理じゃ無理ないだろう…」
あわてて平然を装うセル。
「…まあいいだろう…とりあえず一つ一つ聞かせてもらうぞ。この一番下の何かの丸焼きを作ったのは…。」
「リーダーのオラだ!」
「いったい何の丸焼きだ?」
「なんかグロ…なんとかって呼ばれてたかな。」
「その名のとおりグロいな…しっぽとか特に…」
「おめえ普通のやつじゃ満足しねえと思って。大変だったぞ〜。その辺うろうろしてるもんじゃねえからな。」「………」
「あれはっ!?」
「おやピッコロさん知っているんですか?」
「ああ。あれはたしか魔界の生物だ。地球に出てきてしまっていたのか。」
「魔界のですか。食材としては?」
「いや、食べるものじゃないだろう…」
「さあ早く食ってくれよ。このドロッとしたとこから…」
「やかましい!くっ、やるしかない…」
一口食べるセル。
「ぐあっ…水…」
「セル苦しんでおります!いきなり大ダメージか!」

「はあはあ…次だ…この丸焼きに布団みたいに乗っているのは…」
「俺様だあー!得意な御好み焼きをさらにスペシャルにしたのだ!よってこいつは『超御好み焼き』と名付ける!」
「さっきよりはまともそうじゃないか。…ん?このとげとげ出ているのは…」
「最高級の新鮮なハリセンボンだ!」
「ベジータ選手スタジオにあったダミー食材を使ってしまったようです。やってT●Yみたいですね」
「とげが斬新だろう。はっはっはっ」
「くそっ、全然まともじゃない。しかし!」
もぐ。
「うぐっ…なんでチョコレートが入って…」
「生地を焼くことによって中のチョコがとけ、よりまったりと…」
「ふ、ふん。それらしい言葉をつかうじゃないか。たしかに一口食べたぞ。次だ。…この御好み焼きの上に不釣り合いな刺身は…」
「それは俺だ。あと野菜も」
「はっ!?この刺身にかかっているのは…生クリーム…」
「父さんのチョコに合わせてみました」
「そして御好み焼きにローソクのごとくささっている野菜スティック…にひっかけてある魚の頭もお前が…」
「デコレーション担当ですから。」
「…刺身に生クリームなんてかわいいものよ!」
ぱくっ。

「ふっふっふっあと一品だ。しかもまともだ!」
「僕はお母さんのまねしてみました。ライスとお味噌汁です」
ぱくぱく。
「ふ…楽勝だ。しかもうまい!」
ずずー。ぱくぱく。
口直しをするかのように食べ続ける。
「なんだよ!オラだってがんばったんだぜ。遠慮すんなよ。」
無理やり自分の料理を食べさせる。あとに続けとベジータ・トランクスも次々に食べさせる。
ふるふる。ぶちっ。
「いいかげんにしろよ貴様ら!俺を満足させる、って言っただろ!いつから地獄料理で倒すなんてことになってるんだ!」

さすがに冷静ではいられなくなったセルが今までの不満をぶちまける。
「孫悟空!お前はせめて食べられるものを焼け!丸焼きしかできないんだから!普通じゃないにもほどがある!味見ってものをしろー!!」
完全にぶち切れモードだ。
「ベジータ!お前の御好み焼きはお好みすぎる!ハリセンボンもそうだがチョコレートはやめろ!小学生の創作料理かっつーの!!」
キャラが壊れ始めた。
「トランクス!親父に合わせて生クリームなんかのせんな!ミョーな協調性発揮すんな!あとなんで野菜スティックに魚の頭よ!?魔除けみたいじゃねーか!!」
そして力いっぱい。
「そして!孫悟飯!!こんな料理にフツーなご飯と味噌汁だしてくるお前が一番おかしい!はっきりいってフォローできてない!むしろこれをおかずにご飯を食えと言っているのかーー!!」
ゴゴゴゴゴゴ…と地響きがとどろき…やんだ。
「うっ、気持ち悪くなってしまった。20号だ(隠語Dr〜)」
「チャンピオンセル会場を去ってしまったあー!」

しばらくして…
「こんなん出ちゃいました…」
18号を手に第二段階セルがやつれてやってきた。
「くそっ、もう一度18号を吸収してやる…ぎゃー!」
いつの間にか18号にさっきの料理を盛っていた一同。
「なんつーうれしくない女体盛…そこまでして俺にくわせたいのか!?ていうか吸収できねー!こうなったら実力で…」
ドッコーン!

あとに残るは超悟空超悟飯(無駄に超2)超ベジ超トラの総攻撃をくらい黒焦げになったセルであった。
「勝者Zチーム!みごとセルを倒しました!」

Zチームは世界中にたたえられたがセルに自分の料理をボロクソ言われたのがしばらく後を引いたらしい。
 

 
 

−あとがき−
 
これは姉が「セルってシェフの格好似合いそうだよね。中華じゃだめだよ。シェフで料理長ね。」と言ったことからはじまりました。あと夜中から明けるまで電話で友達と話し合った内容も含みます。
ちなみに、悟空達はまじめに料理作ってます。決して地獄料理を作ろうとしているのではありません。センスがおかしいんです。
舞台イメージは「料○の鉄人」です。見たことないけど。
元原稿は携帯で作りました。長ったらしいの送りつけました。

 

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